「本の学校・出版産業シンポジウム2009 in 東京」のご案内

一昨年、去年と私自身もお手伝いに加わっているのですが、今年も東京国際ブックフェアにあわせて、ビッグサイトでシンポジウム+4つの分科会を行います。以下ご案内です。

○日 時:2009年7月11日(土) 10:00〜16:00


○会 場:東京ビッグサイト会議棟 第1部 6階会議室、第2部 1階会議室


○スケジュール
(0)受付(9:00〜10:00)
(1)第1部 シンポジウム(10:00〜11:40)
 メインセッション「出版産業の課題解決に向けて―これからの取引、販売のあり方とは」
(2)第2部 分科会(12:40〜16:00)
 第1分科会「デジタルコンテンツのインフラ・流通を考える」(12:40〜14:10)
 第2分科会「リメインダー(自由価格本)は書店に利益をもたらすか」(12:40〜14:10)
 第3分科会「リアル書店の役割と機能」(14:30〜16:00)
 第4分科会「出版社からの責任販売・時限再販提案」(14:30〜16:00)
(3)第3 部懇親会 18:00〜20:00


○参加費
シンポジウム(第1部):無料
分科会+懇親会(第2部+第3部):6,000円
分科会(第2部)のみ:2,000円
懇親会(第3部)のみ:5,000円


○申し込み方法
シンポジウム(第1部)はリードのHPから→申し込みはこちら
分科会(第2部)と懇親会(第3部)は本の学校のHPから→申し込みはこちら


シンポジウムと分科会の詳細は以下の通りです。

○第1部 メインセッション【共催:リード エグジビション ジャパン】(10:00〜11:40)
「出版産業の課題解決に向けて―これからの取引・流通・販売のあり方とは」
各所で責任販売制の試行や時限再販などが提案され、日本の出版取引制度の根幹を支えてきた委託制度の見直しまでも語られる時代になりました。長年、産業を支えてきた仕組みをどのように修正し、何を残し何を変えるのか。新たな時代を切り開こうとしている出版社、取次、書店のビジョンを伺います。

コーディネーター:星野渉(文化通信社)
パネリスト: 菊池明郎(筑摩書房)、小城武彦(丸善)、安西浩和(日販)、近藤敏貴(トーハン)、田中淳一郎(NET 21)


○第2部分科会
●第1分科会(12:40〜14:10)
「デジタルコンテンツのインフラ・流通を考える ―専門書、コミックから雑誌まで―」
専門書、コミック、雑誌といった様々なジャンルでコンテンツ及びメディアのデジタル化が進んでおり、現在は版元、印刷会社、図書館など、様々なプレイヤーが独自の企画でインフラ整備を行っています。そもそも出版文化とは確立されたインフラが存在したからこそ成立しえたものであり、今後も自律分散しつつ相互に助け合うためのゆるやかに統一されたプラットフォームの整備が必要なのではないでしょうか。それぞれのジャンルで進んでいる「コンテンツの配信インフラ」を横断的に捉えなおし、国との関係、文化と事業の展望などを探ります。

コーディネーター:柳与志夫(国立国会図書館
パネリスト: 植村八潮(東京電機大学)、大久保徹也(集英社/日本雑誌協会)、佐々木隆一(モバイルブックジェーピー)


●第2分科会(12:40〜14:10)
「リメインダー(自由価格本)は書店に利益をもたらすか」
書店の取り扱いアイテムとして、今改めて自由価格本がクローズアップされています。長年取り扱ってきた書店と、専門業者から現状を報告して頂き、自由価格本販売の可能性と課題を討論します。

コーディネーター:星野渉(文化通信社)
パネリスト:八木唯貴(八木書店)、山本良文(大阪屋商事)、田村定良(田村書店)他


●第3分科会(14:30〜16:00)
リアル書店の役割と機能 ―デジタル時代だからこそ求められるものとは―」
不況の中でもオンライン書店リアル書店を尻目に拡大を続け、読者の支持を伸ばしています。はたしてデジタル時代にリアル書店の存在意義はあるのでしょうか。書店、オンライン書店の担当者の現場報告から、デジタル時代におけるリアル書店の役割と機能を検証します。

コーディネーター:永江朗(ライター)
パネリスト:井原万見子(イハラハートショップ)、 射場敏明(早稲田大学生協コーププラザブックセンター)、元木忍(楽天ブックス


●第4分科会(14:30〜16:00)
「出版社からの責任販売・時限再販提案」
筑摩書房の菊池社長が時限再販を利用した買い切り・高マージン(書店)を提案され、近々、複数の出版社と実行していく動きがあります。その事例をご報告頂き、書店を交えた討論を通して新しい取引形態の試みを検証します。

コーディネーター:野崎保志 (青灯社)
パネリスト: 筑摩書房他参加出版社、 奥村弘志(南天堂書店)

今年は昨年のシンポジウムとは違って、「流通」というものが根底のテーマになっています。取次、版元、書店など様々な角度から知見を深めることが出来ると思います。どうぞふるってご参加下さい。

参照→本の学校東京国際ブックフェア